二級建築士

二級建築士の受験資格について

二級建築士を受験するためには受験資格がなければ、受験できません。

この記事では、二級建築士の受験資格について最新情報をまとめてみました。

二級建築士試験及の受験資格(建築士法第15条)

二級建築士を受ける為に必要な受験資格は、次の通りです。

  • 「大学・専門学校」で指定科目を修了した場合:実務経験は不要ですぐに受験可能
  • 「高校・中学」で指定科目を修了した場合:卒業後3年以上の実務経験が必要
  • その他都道府県知事が特に認める者:所定の年数以上
  • 指定科目を受けていない:実務経験7年の後受験可能

(建築士法第15条参照)

つまり、二級建築士試験は、誰でも受験ができるというわけではなく、

建築系の学校で指定科目を修得するか、実務経験を7年積むかのどちらかです!

全くの素人では受験すらもさせてもらえない資格です。建築士資格は国家資格のため、相応の学歴要件や実務経験が求められるということですね。

私も大学は出ていましたが、指定科目を受講していなかったので実務経験の7年が必要でした。

指定科目について

試験機関の「建築技術教育普及センター」では、次の科目を指定科目として定めています。

  • 建築設計製図
  • 建築計画
  • 建築環境工学又は建築設備
  • 構造力学
  • 建築一般構造又は建築材料
  • 建築生産
  • 建築法規

一般的に建築系の学校であれば、受講することができますが、インテリア系の学校だと指定科目がない場合があるのでご注意ください。

実務経験7年について

22歳で大学を卒業して、実務経験が7年必要だとすると29歳で初受験が可能ということですね。

ちなみに、二級建築士の受験資格に必要な「実務経験」というのも、何でも良いわけではありません。
実務経験とは、「設計・工事監理に必要な知識・能力を得られる実務」に限ります。
(平成20年11月28日以降)

つまり、実務経験の内容がちょっと限定的になりました。

このあたりは少し曖昧な部分もありますが…受験申請時に会社名やら所属部やら
具体的な仕事内容を書くので、例えば営業しかやっていない人は、「設計・工事監理に必要な知識・能力を得られる実務」には当てはまりません。

具体的には、次の通りです。

平成20年11月28日以降の実務経験要件
「建築実務の経験」として認められるもの ◎設計・工事監理に必要な知識・能力を得られる実務
(1)建築物の設計(建築士法第21条に規定する設計をいう。)に関する実務
(2)建築物の工事監理に関する実務
(3)建築工事の指導監督に関する実務
(4)次に掲げる工事の施工の技術上の管理に関する実務
イ 建築一式工事(建設業法別表第一に掲げる建築一式工事をいう。)
ロ 大工工事(建設業法別表第一に掲げる大工工事をいう。)
ハ 建築設備(建築基準法第2条第三号に規定する建築設備をいう。)の設置工事
(5)建築基準法第18条の3第1項に規定する確認審査等に関する実務
(6)消防長又は消防署長が建築基準法第93条第1項の規定によって同意を求められた場合に行う審査に関する実務
(7)建築物の耐震診断(建築物の耐震改修の促進に関する法律第2条第1項に規定する耐震診断をいう。)に関する実務
(8)大学院の課程(建築に関するものに限る。)において、建築物の設計又は工事監理に係る実践的な能力を培うことを目的として建築士事務所等で行う実務実習(インターンシップ)及びインターンシップに関連して必要となる科目の単位を所定の単位数(30単位以上又は15単位以上)修得した場合に実務の経験とみなされる2年又は1年の実務
※1 建築士等の補助として当該実務に携わるものを含む。
※2「建築実務の経験」には、単なる写図工若しくは労務者としての経験又は単なる庶務、会計その他これらに類する事務に関する経験は含まない。
一部が「建築実務の経験」として認められるもの 一部の期間「建築実務の経験」と認められない業務を含んでいる場合
(認められない業務の期間を除いた期間とする。)
「建築実務の経験」として認められないもの 「建築実務の経験」として認められるもの以外の業務
(1)単なる建築労務者としての実務(土工、設計事務所で写図のみに従事していた場合等)(2)昼間の学校在学期間(中退者の在学期間を含む。)

建築技術教育普及センターより引用)

 

もし、すぐにでも資格が欲しい人は、夜間の指定学校に通って、受験資格を取得することも可能です。

このように様々な手順から2級建築士の受験資格を取得する事は出来ます。

ただm資格勉強はいつからでもスタートできるので、もし実務経験が7年必要な場合は、実務経験が6年目あたりからスタートしちゃいましょう。

実務経験はいつまでのこと?

「建築実務の経験」の期間は、受験申込を行った年の「学科の試験」試験日の前日までの期間とすることができます。

学科の試験日は例年7月なので、例えば7年前の7月に転職して建築業界に入った場合はギリギリということですね。

二級建築士へなるための最短ステップ

一番最短で二級建築士になるには、

「専門学校又は短大で建築系の学科を卒業後、二級建築士を受験」することです。

多くの受験者は四年制大学の建築学科を卒業後、実務経験なしで二級建築士を受ける人が多いのですが、専門学校・短大では2年で卒業が可能です。

だから、もし既に高校や大学を卒業している場合は、頑張って夜間の建築系の専門学校に通えば、実務経験の7年を待たずに受験することも可能です。

ちなみに、一級建築士の場合は、指定科目を修了してもすぐに受験することができず、実務経験が修了科目に応じて2年~4年が必要なのでご注意ください。

受験資格を取るまでにやること

資格の性質上、「指定科目の修了」または「実務経験」が必要なため、素人が「建築士」を名乗ることはできません。

ただし、実は「建築家」は資格がいらないので、建築士を持っていない人は「建築家」と名乗るのもひとつの方法です。(芸術家っぽい印象にはなってしまいますが…)

私の場合は、受験資格を修得するまでは、建築士に関連する資格の勉強をしてきました。

例えば、インテリアコーディネーターや宅建などです。

多少関連する部分もあるため、建築士の受験資格がない人は、まずは資格の勉強を何でもいいからやってみて、“試験慣れ”をしておくのも良いでしょう。

ABOUT ME
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tomo-batabata
神奈川県藤沢市住まい。 設計会社に勤める30代建築士&メディアクリエイター。 趣味はカメラ、テニス、湘南・鎌倉ぶらり旅、投資など。 2020年4月に待望の第一子の息子が誕生!息子は心臓病(両大血管右室起始症肺動脈と肺動脈狭窄)を持って生まれ、手術は成功したものの脳梗塞を発症。その影響から右の手足に麻痺が残っています。 子育てや病気のこと、趣味のこと、日々の雑記や感じたことなどを記していきます。 今この瞬間にある幸せを大切にしていきたい。

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