二級建築士の資格を取るには、学科試験と製図試験の2つとも合格しないといけません。
第一段階として、環境工学や力学、建築法などの知識を問われる学科の試験。
そして学科試験の合格者のみ、第二段階である製図試験を受けることができます。
(なお、学科合格・製図不合格の人は翌年、翌翌年は学科試験免除で製図試験を受けられます。)
直近5年間の合格率
国家資格の二級建築士。
果たして合格率はどのくらいなのでしょうか?
(1)受験者数、合格者数、合格率
二級建築士資格の運営・管理をしている「公益財団法人建築技術教育普及センター」によると、直近5年間の合格率は以下のとおりです。
平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
実受験者数 | 合格率 | 実受験者数 | 合格率 | 実受験者数 | 合格率 | 実受験者数 | 合格率 | 実受験者数 | 合格率 | |
合格者数 | 合格者数 | 合格者数 | 合格者数 | 合格者数 | ||||||
学科 | 21,251 | 28.3% | 20,788 | 37.9% | 19,940 | 30.1% | 20,057 | 42.3% | 19,649 | 36.6% |
6,013 | 7,881 | 5,996 | 8,488 | 7,197 | ||||||
製図 | 9,185 | 53.0% | 10,573 | 55.3% | 9,456 | 54.0% | 11,159 | 53.1% | 10,837 | 53.2% |
4,864 | 5,842 | 5,103 | 5,920 | 5,763 | ||||||
総合 | 24,971 | 19.5% | 24,033 | 24.3% | 23,680 | 21.5% | 23,333 | 25.4% | 23,735 | 24.3% |
4,864 | 5,842 | 5,103 | 5,920 | 5,763 |
結果を見ますと、
例年20%前後の人が合格しています。およそ5人に1人の合格率ということですね。
学科のみで見ると、30%前後。製図のみで見ると、50%前後のようでした。
(2)二次試験(製図試験)のテーマ
年 | 課題 | 構造 |
---|---|---|
平成25年 | レストラン併用住宅 | 木造2階建て |
平成26年 | 介護が必要な親(車椅子使用者)と同居する専用住宅 | 木造2階建て |
平成27年 | 3階に住宅のある貸店舗(乳幼児用雑貨店) | 鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)3階建 |
平成28年 | 景勝地に建つ土間スペースのある週末住宅 | 木造2階建て |
平成29年 | 家族のライフステージの変化に対応できる三世代住宅 | 木造2階建て |
平成30年の製図課題は「地域住民が交流できるカフェを併設する二世帯住宅」でした。
学科試験と比べると、製図試験の合格率は約50%・・・。
そう考えると、「あれっ、意外とイケるんじゃね?」と思う人もいるかと思いますが、
ハッキリ言って二級建築士は製図試験の方が遥かにハードでキツい試験です。
なぜならば、学科試験が終わってからの約2ヶ月後に製図試験という超タイトなスケジュールが大きく影響しています。
この約2ヶ月にどれだけ知識を詰め込み、製図の技術・コツを修得できるかがカギとなるからです。
まとめ
二級建築士の試験はそもそも誰でも受けることができる資格ではありません。
詳しくは二級建築士の受験資格についてまとめたページがあるので、そちらをご覧下さい。
二級建築士を受験するには、実務経験や学校での単位を取得する必要があります。
つまり、受験をするライバル全員が何かしら建築に携わったことがある人!その中で5人に1人しか受からないという難関の資格です。
更に、資格学校からの情報によると、近年建築士の難易度が上がってきているようです。
過去には二級建築士の試験で、一級建築士の問題を問われることもありました。
そ、そんなの聞いてないよ!という人がほとんどだったのではないでしょうか。
独学で二級建築士は合格できるのか?
そこで疑問ではありますが、果たしてそのような猛者の中から、独学で勝利を掴むことなどできるのでしょうか?
大丈夫です。
自分にとって難しい問題は、他の人にとっても難しい問題です。
ただし、短期間での勝負が必須の製図試験においては、
独学よりも学校に行くことをこのサイトでもおすすめしています。
ただし、学科試験にしろ製図試験にしろ、学校に行ったからといって必ず合格できる程やさしい資格ではありません。
僕の経験上、勉強のコツが大事になります。それはまた別の記事で書かせていただきます。